フランスの動物愛護法から日本のペット事情について思うこと

2021.11.23

こんにちは。

日本でもこうなってくれないかなと思うニュースがあったので、少し触れてみたいと思います。

昨日のニュースですが、フランスで犬や猫の販売禁止や動物虐待の厳罰化などを盛り込んだ動物愛護法が成立したという報道がありました。2024年以降ペットショップでの犬や猫の販売を禁じ、ペットを迎え入れたいと思う時はブリーダーから購入するか保護団体からの譲渡などに限定するという内容のもの。ペットを虐待死させた場合最大禁錮5年、罰金7万5千ユーロ(約980万円)が科されることになり、フランスに800以上あるとされる移動サーカスには施行から7年以内に動物を手放すことを義務づけ、公演を禁ずると。イルカやシャチのショーもフランスでは見られなくなるのだそうだ。

イルカショーはなくなって欲しくないなと正直思いましたが、陳列ケースに入れられて販売する日本のペットショップについては、ごまちゃんを保護する前と後で、私の中でも考え方が変わってきていました。

日本とフランスとではそもそもペットショップ事情もかなり違うみたいなので日本の事情に置き換えることはできませんが、フランスではもともとペットショップでケージに入れられて犬や猫が販売されていること自体が少ないにもかかわらず、それでもこういう厳しい内容で法案が成立しそうだということです。

日本では、私もごまちゃんを保護するまではそう思ってましたが、猫や犬などペットを飼いたいと思ったらまずペットショップが頭に浮かぶ方が多いのではないでしょうか。国道沿いにあるような大型のペットショップやホームセンターの一角にもありますよね。生体を販売するペット産業が盛んなように思います。なので、幼い頃は動物園に動物を見に行くような感覚で、お母さんとの買い物帰りにペットショップに犬猫を見に通っていた記憶もあります。

日本ではどのペットショップでも犬や猫はケージに入れられ、選んでもらえるまでその中で過ごすんですよね。少し成長してしまうと「ワクチン接種も完了してこのお値段!」みたいにお得感を出されて値引きされて、それでも売れ残ってしまうと保護団体に引き取ってもらえたり、保護団体にも出会えなかった子たちは専門の処分業者に引き取られて処分されるのだそう。

ごまちゃんに巡り会うまで、私もいつか猫を飼いたいと思って月に1回くらいのペースでペットショップを覗いて、「こんな猫ちゃん飼えたらいいなぁ」、「飼うんだったらノルウェージャンフォレストキャットがいいなぁ」なんて思ってました。

でも、何回も通ってると気づいてしまうんです。

「この猫ちゃん、先月もいたよなぁ」、1ヶ月後また「あ、まだ売れずにケージに閉じ込められてる」、「生後半年は経っちゃってるし、見た目が子猫じゃなくなってる」

売れ残った犬猫たちのその後のことについて知ってからは、ごまちゃんや金魚のフードやペット用品を買いに行きはするものの、生体が陳列されてるコーナーには近寄らなくなりました。

悲しいんですよね。純粋に「あ、かわいい!」って見れなくなりました。

売れ残った後のこと、血統を守るがゆえに抱える特有の病気に苦しんでいる子たち、奇形をかわいいに置き換えられて体の痛みに耐えている子たち。

ごまちゃんに出会い、保護猫とペットショップに並ぶ猫、なにが違うの?どっちが幸せなの?って考えるようになりました。

今回、フランスでのニュースが話題となりましたが、ペットショップに犬・猫の生体を陳列していないのはアメリカやヨーロッパでは当たり前のことなのだそうです。保護団体から譲渡してもらうかブリーダーから直接購入することがほとんどで、迎え入れる飼育環境によっては子猫より成猫の方をと選択することもできるんですよね。

日本でも生体販売をやめたペットショップの紹介をフランスのニュースと同時に取り上げられていましたし、店舗で定期的に譲渡会を催して保護猫活動に積極的に取り組むペットショップが紹介されているニュースを見たこともありました。

譲渡会はこんな感じ。大きい子小さい子、毛色も様々です。

日本からペットショップが全部無くなってしまったらいいのに、とまでは言いませんが、生体を商品として陳列(陳列されるまでに見た目の善し悪しで選別される)し、値引きし、売れ残ったら処分業者に引き渡し、利益が発生する仕組みが成り立っているからこの悪循環が断ち切れなくて、たくさんできた保護団体も手が回らない事態になってしまっている。

ごまちゃんを保護して飼いだしたとき、駆虫したりワクチン接種したり何度も病院に通っている私を見て、「拾った猫にそこまでしてあげて偉いね」ってよく言われたものでした。

ショップで購入した猫には当たり前で、拾った猫にしてあげることは特別なことですか?違いますよね?

高いお金払った子もタダで拾った子も同じです!純血と非純血。どちらも同じ命なんです。

日本のペット産業がどうのこうのと言う前に、この商売が成り立っている原因は日本人の根底にある意識に問題があるのかもしれませんね。

どの子も個性的でかわいいです

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